万年筆使いアキラ

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時代が代わっても変わらない素敵さ!一澤信三郎帆布

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あと4日でいよいよ平成の御代が終り、新しい時代「令和」を迎えますね。

新しさには夢や希望を感じますし素晴らしいことです。物に関しても最先端の商品には強い魅力があります。

でも逆に、時代が代わっても変わらない物に魅力を感じたり、時間がどんどん魅力を増してくれる物が大好きな人も多いのではないでしょうか。

かく言う僕もその一人です。

万年筆、ジーンズなど・・・僕が好きなものは新しいときも良いけれど、使えば使うほど、買ってから時間が熟成してさらに魅力的にしてくれる物ばかりです。

そんな物の一つに京都にしか直営店が無い「一澤信三郎帆布」の鞄がありますが、今回はこの鞄について書いてみたいと思います。

昭和後期に京都で大流行した大学生アイテム

もっと前から流行していたのかもしれませんが、僕がこのシンプルながら独特の魅力を放つこの鞄をよく見かけ出したのは昭和60年前後から。

この頃は「信三郎帆布」のブランドは無く「一澤帆布」のブランドのみで販売されていました。

当時、高校生だった僕は、近所の京大生がさっそうと「一澤帆布」の鞄を肩にかけて大学に行く姿に強烈に憧れをいだいたものです。

その京大生の鞄が、新品ではなく、随分使い古した感じで何とも言えない良い雰囲気だったのも僕の心に響いたのかもしれません。

初めて手に触れたのは、同志社大学に通いだした兄が自慢げに「一澤帆布」の鞄を購入してきたとき。「僕にも買って」とせがんだら明確に拒否されましたが・・・笑

でも、僕も大学生になれたら、必ずこの鞄を買おうと心に決めていました。

京都の限定だったのか、全国的な流行だったのか、今はもうわかりませんが、京都一の繁華街の河原町を歩けば、必ず「一澤帆布」の鞄を持つ人を見かけるほどの大流行。

比較的安い価格と丈夫な作りとシンプルながら素敵なデザインが当時の若者の心を捉えていたのは間違いありません。

冒頭に「令和」の話を入れましたが、僕がアルバイトをしてやっと購入したのは、おりしも昭和天皇のご体調不良のころ。時の流れを感じてしまいます。

今でも「信三郎帆布」を手にすると、悪友が大学の飲み会でビールを「一揆、一揆」と煽る代わりに「下血、下血」と悪ふざけしていたことを思い出します。(すみません)

話題が少しそれましたが、その当時のデザインのまま、今のなお愛され続けている鞄なのです。

今の一澤信三郎帆布について

僕の記憶が正しければ、平成13年か14年ごろだったと思うのですが、当時の一澤帆布の会社内で相続によって生じた経営権の争いについてのニュースがありました。

その頃を機に、しばらくの間、なんとなく京都の町でも、「一澤帆布」の鞄を見かけなくなったように思います。

大学生のころにずっと使い続けてせっかく「良い感じ」に古ぼけた僕の鞄も、僕が社会人になって実家から離れているうちに母に捨てられてしまうという運命に・・・・

その後、裁判等いろいろあったようですが、現在の「一澤信三郎帆布」が過去のデザインの鞄も含めて引き継ぎ解決したのが平成20年ごろだったと思います。

以来、順調に会社が運営されており大人気の鞄が復活しています。

この前、京都市東山区にある直営店を久しぶりに訪ねたのですが、観光で京都に来ている外国人の方でお店は満員でした!

色々あってもダメなときがあっても、良い物は必ず認められ、また復活して大人気になることを「一澤信三郎帆布」の歴史が証明していますね!

騒動中にできたブランドである「信三郎帆布」のほうが今ではすっかり有名になっています。

僕自身も、平成23年頃から、昔と変わらないデザインの「信三郎帆布」の鞄を仕事でも使うようになりました。

日々使用するうちに、少しづつ色あせていく帆布の色。僕はベージュか紺の色に染めらた帆布の色が大好きです。

ジーンズのように古いほうが美しく感じることも多い不思議なこの鞄。

今では4つのタイプをシーンに合わせて使ってます。笑

この前、直営店に行ったときの話をもう少し。

その時、仕事で使うパソコンの持ち運び用とお財布などを入れる用に2つの「信三郎帆布」鞄を両手に分けて持っていた僕。

店員さんが「うちの鞄を宣伝していただいてありがとうございます!!」と嬉しそうに駆け寄って来てくれたことがとても印象的でした。

直営店の店員さんたちは、鞄の知識もさることながら、「信三郎帆布」が大好きなのが伝わってくる方ばかりでしたよ。

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直営店

直営店は1階と2階にたくさんのタイプの「信三郎帆布」「一澤帆布」ブランドの鞄が置いてあります。

実際にその質感や帆布の色を確かめられる貴重な空間です。どの種類の鞄もシンプルながらとっても素敵!

タイプが決まっても、どのカラーにしようか相当迷うと思いますが、それも「信三郎帆布」を購入する際の楽しみのひとつです。

本当に外国人観光客の方も多く大繁盛していますので、お好みのカラーが品切れの場合があるようですよ。

<お店の情報>

直営店の場所:京都市東山区東大路通古門前上ル高畑町602

最寄駅の京都市営地下鉄東山駅から歩くのが一番良いかと思います。

付近にはこれまた京都で有名な餃子のある中華レストラン「マルシン飯店」があります。「信三郎帆布」の鞄選びでお腹が減ったらこれに立ち寄るのも良いですよ。

いかがでしたか?

以上、「時代が代わっても変わらない素敵さ!一澤信三郎帆布」の記事でした。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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