万年筆使いアキラ

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万年筆のステンレスペン先と金ペン先で迷う人へ

こんにちは。読んでもらってありがとうございます。

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万年筆を購入しようかなぁと思っている人で、金額的に安めのステンレスのペン先と、高めの金のペン先のどちらにしようかと迷うことも多いのではないでしょうか?

もちろん、せっかく購入するのですから、買う前に違いを知っておきたいですよね。そこで、今回は万年筆のステンレスのペン先と金ペン先について書いていきます。

万年筆のステンレスペン先と金ペン先の基礎知識

まず、万年筆のペン先に『金』が使用される理由としては、万年筆インクの中に酸性の物があることにあります。どんなインクを使ってもペン先が腐食しないように『金』が使われているのです。

『金』は素材として高価であるため、金のペン先の万年筆の価格は必然的に高くなっています。

一方、『ステンレス』は『金』よりは腐食しやすいものの、素材として安価なので、ステンレスのペン先の万年筆の価格も安くなっているのです。最近は技術の発達でスレンレスペン先もかなり腐食しにくくはなっています。

つまり、もともと、書きやすいから『金』が素材として使われているのではありません。『金』のほうが腐食に強く、万年筆の名前どおりに長い間使える、一生物として使えることから『金』が選ばれているということです。

「それなら、安いステンレスペン先のほうがいいね!」って思われるかもしれませんが、僕の実感では両者に素材の違いから出る差はあります。どちらが良いかは使う人次第といえます。

違いや好みがはっきりわかるためのハウツーについて次に書いていきますのでご参考にしてください。

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ラミーサファリとパイロットカスタム74での比較が一番わかりやすい。

人気の高い万年筆のひとつであるラミーサファリ。素敵なカラーのお洒落な外見は使ってみたくなりますよね。

ラミーサファリだけを使っていると万年筆の書き味ってこんなものかなぁと思うと思います。使われているのはステンレスのペン先です。

もちろん、ペン先の素材だけではなく、インクフローなどの総合的なペンの設計によるものも大きいのですが、ラミーサファリを使ってから、金のペン先で定番的なカスタム74を使ってみると、ペン先の素材による両者の差がはっきりわかるはずです。

ラミーサファリのほうが書き味が悪いという意味ではありません。

スレンレスペン先と金ペンで迷うなら、この2本を同時に試し書きするとその違いがわかりやすいです。自分がどちらの素材が好きかがきっとわかりますよ。

パイロットカクノとカスタム74で比較すると個人の好みがわかります。

パイロットの大人気の万年筆カクノ。可愛いデザインと万年筆の持ち方の練習になる軸のかたちなどから多くの人の指示を受けていますよね。

このカクノもステンレスのペン先なのですが、実に書きやすい万年筆です。『あまり万年筆に慣れていないボールペンに慣れた筆圧の強い人』が使うとしたら、金のペン先のカスタム74より全然書きやすいって人がいてもおかしくないくらいです。

「えっ!それなら10,000円以上出して金のペン先の万年筆を買う意味がないのでは?」と思われるかもしれませんが、そうとも言えません。

カクノが『あまり万年筆に慣れていない筆圧の強い人』が使うと、金ペン先との違いがわからないくらい優秀だということです。これは、他の国産メーカーの1,000円程度のステンレスのペン先の万年筆にも言えることです。

でも、『万年筆にある程度慣れてきた人、筆圧の弱い人』がカクノとカスタム74を使用すると、金のペン先の適度な弾力のある書き味のほうに軍配を上げることが多いのも確かなのです。

繰り返しになりますが、万年筆の書き味はペン先の素材だけで決まるものではありません。カクノとカスタム74で比較すると、自分がステンレスのペン先の書き味が好みなのか、金のペン先の書き心地のほうが好きなのかが、はっきりわかるはずです。

まとめ

金の素材のペン先だから、全員が全員、書きやすいと感じるというわけではありませんし、逆にステンレスの素材のペン先でOKというわけでもないのです。

一生ものとはいわないけれど、けっこう長い間大事に使いたい人は金ペン、そこまでの耐久性を万年筆に求めない人はステンレスのペン先という選択もありです。

でも、せっかく万年筆を購入するのでしたら、個人の書き心地の好みを最優先に選ばれるのが一番なのです。

いかがでしたか?万年筆のご購入の際のご参考にしていただければ幸いです。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。以上、「万年筆のステンレスペン先と金ペン先で迷う人へ」の記事でした。

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