小説好きの人のなかでも外国の古典文学は苦手という人も多いのではないでしょうか。
その理由は僕にもわかります。
長ったらしい登場人物の名前が覚えにくかったり、翻訳は素晴らしいものの今の日本人の感覚で読むとどこか違和感があったり・・・
かく言う僕も二十歳のころから何度も新潮文庫の「カラマーゾフの兄弟」に挑戦したものの、上巻で挫折・・・いまだに完読できていません。笑
そんな外国文学が苦手な人にもおススメなのが、2014年に新潮文庫から新訳本が出たイギリスの文豪チャールズ・ディケンズの「二都物語」です。
もちろん原文があるのを翻訳するのですから、今の感覚で違和感のある部分もあるかと思いますが、僕としてはこれほど読みやすい翻訳本は久しぶりでした。
二都物語の感想(ネタばれにならないように)
もしかしたら、本の中盤くらいでどこかで見聞きしたラストが思い出される人もいるかもしれないくらい有名なストーリー。
ネタばれにならないように詳細は書きませんが、最後まで読めば「恋が実らなかったものの愛し続けている女性」に「男性が捧げる究極の愛」を体感できるはず。
僕的にはあまりのカッコ良さに惚れ惚れし、これこそが「無償の愛の1つ」なんだなぁと感動・・涙、涙、涙・・でした。
こんなに本を読んで泣いたのは久しぶり。歳のせいで涙腺が弱くなったのもありますが・・・笑
今もなお「世界的ベストセラーの1つ」であることはダテではありません。
「二都物語」を読破した男性諸氏は「例え実らなかったとしても一人の女性を愛し続けるほどの恋ができるのか?」を自分自身に問うことになるはず。
ただ、現代的な視点で冷静に考えると、物語の時代はフランス革命。作者のディケンズはもちろん男性。
そういう意味では、あくまで古き良き時代の男性目線でのロマンティックな美談とも言えるかなとも思います。
読後、男性にここまでしてもらったとしたら現代の女性は実際はどう思うんだろう?本当に感謝で終わるのかな?と考えてみるのもいいのでは。
いずれにしても文豪ディケンズの物語の構成には惚れ惚れすることでしょう。現在の日本の小説家の作品の中で、これほど深いストーリーを練れる作家は少ないです。
書店などで新刊を見て何を読もうか迷っている時には、この文豪の古典「二都物語」をぜひ手に取ってみられてはいかがでしょうか。
きっと今の小説では感じられないような素晴らしい感動を得られるのは間違いありません。
いかがでしたか?ぜひご参考になさってくださいませ。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。以上、「ディケンズの『二都物語』を読みました!」の記事でした。
sponsored links
こんな記事も書いています!
sponsored links